介護タクシー事業を運営していると、「許可」「認可」「届出」という言葉を頻繁に耳にします。
似ているように感じますが、それぞれ意味や手続きが異なります。正しく理解しておくことで、手続きのミスや二度手間を防ぐことができます。
今回は、実際の経験をもとに、事業者目線で解説します。
許可・認可・届出の違い
許可
行政が一定の条件を満たした事業者に対して、事業を行うことを認める手続きです。
介護タクシーでは、一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)の許可が代表例です。
認可
すでに許可を受けている事業者が、営業内容や事業計画を変更する際に必要となる手続きです。
例えば、
- 営業所の新設・変更
- 車両の増車
- 運賃改定
- その他、事業計画の変更
などが該当します。
届出
行政へ変更内容などを報告する手続きです。
変更内容によっては、認可ではなく届出で対応するものもあります。
認可申請で必ずやってほしいこと
提出した書類は必ずコピーまたはPDFで保存しましょう。
認可が下りると、運輸支局からは認可通知書が交付されます。
しかし、通知書には申請した詳細な内容までは記載されていません。
そのため、
「提出した申請書のコピー」と「認可通知書」を必ずセットで保管すること
をおすすめします。
コピーを残す理由
複数回申請していると、
- いつ何を申請したのか
- 現在登録されている内容
- 前回から何を変更したのか
が分からなくなることがあります。
コピーを残しておけば、次回申請の際に確認でき、手続きをスムーズに進めることができます。
複数営業所・複数車両の事業者は特に注意
営業所や車両が増えてくると、
- 営業所ごとの配置車両数
- 車いす移動車数
- 兼用車数
- 軽自動車の台数
などを正確に把握しておく必要があります。
数字が実際の登録内容と一致していない場合は、受付できず、一度書類を確認して再提出となることもあります。
私自身も、書類を取りに戻ることになった経験があります。
車両の変更は手続きの種類を必ず確認
車両の増車・減車などの変更は、内容によって
- 認可
- 事前届出
- 変更後の届出
など、必要な手続きや提出時期が異なります。
「後でまとめて手続きすれば大丈夫」と思い込まず、変更が決まった時点で運輸支局へ確認することが大切です。
私がおすすめする書類管理方法
認可関係の書類は、次のようにまとめて保管しています。
- 提出書類(コピー)
- 認可通知書
- 受付印のある控え
- PDFデータ
- 営業所ごとの車両一覧
- 変更履歴(提出日・認可日・変更日)
このように整理しておくことで、次回申請や監査の際にも慌てることがありません。
まとめ
介護タクシー事業は、安全な搬送だけでなく、正確な行政手続きも重要な業務です。
提出した書類をコピーして保管する習慣は、将来の自分を助けてくれます。
特に複数営業所や複数台で運営している事業者ほど、書類管理の重要性は高まります。
「記録を残すことも、事業を守る仕事の一つ」です。
移動サポートネットワークでは、これからも現場経験をもとに、事業者の皆様に役立つ実務ノウハウを発信していきます。

